NvidiaがWall Street大手6社と5,000億ドル(約79兆2,000億円)規模のAIインフラ資金調達で協議しているとFinancial Timesが報じました。発表は早ければ月曜になる見通しで、Nvidia株は最大3.2%下落しています。この資金が新規のコミットメントなのか、既存の契約を含むものなのかは明らかになっていません。

Nvidiaと投資大手6社がAIインフラ向け5,000億ドルで協議

Financial Timesが伝えたところによると、Apollo Global Management、Blackstone、BlackRockのGlobal Infrastructure Partners、Brookfield Asset Management、Goldman Sachs、KKRといった米投資大手がNvidiaと共同で、AIインフラ関連プロジェクトに5,000億ドル(約79兆2,000億円)を投じる方向で協議しています。取引の発表は早ければ月曜になる可能性があるとFinancial Timesは報じています。

Financial Timesによれば、名前が挙がった各社は同紙の取材依頼に応じておらず、Nvidiaも同紙からの問い合わせに即座には回答していません。Nvidiaの株価は最大3.2%下落しました。

Financial Timesの報道内容には、いくつか明確になっていない部分があります。まず、このUS$500 billion(5,000億ドル)がどのプロジェクトやどの企業を対象にするのかは特定されていません。資金の性質、つまり出資なのか融資なのか、あるいはどのような形態の金融取引になるのかも記事では触れられていません。さらに重要な点として、このUS$500 billion(5,000億ドル)が新規のコミットメントなのか、それとも既存の契約を束ねて表現したものなのかも、この報道だけでは判断できません。

SCMP Techの報道はこうした未確定要素を明示的に残したまま、Financial Timesが匿名の情報源に基づいて投資大手6社がNvidiaとの協議に参加していると報じている、と伝えています。

契約の循環的な性質をめぐる投資家の懸念

Nvidiaは、この協議が報じられる以前から、AI業界のさまざまな企業と数千億ドル規模の契約を積み重ねてきました。直近では、韓国のSK Groupとのパートナーシップを拡大し、両社の取引総額が5,000億ドル(約79兆2,000億円)を超えると発表しています。

また、OpenAIに対しては、米国のデータセンタープロジェクトからのコンピューティング能力リースを、最大2,500億ドル(約39兆6,000億円)規模で資金面から下支えする協議も進めていたとされています。これが実現すれば、Nvidiaにとって顧客との金融取引としては最大規模のひとつになるとFinancial Timesは伝えています。

こうした一連の契約が積み重なる中で、一部の投資家からは、Nvidiaが循環的な取引構造を通じて業界全体の需要や企業価値を実態以上に見せている可能性への懸念が出ているとFinancial Timesは指摘しています。こうした契約の循環的な性質そのものが、一部投資家の懸念材料になっているとされています。

今回の5,000億ドル(約79兆2,000億円)規模の協議も、SK Groupとの取引やOpenAIとの協議と合わせて見ると、Nvidiaを軸にした資金と契約のネットワークがどこまで広がっているのかを測る材料のひとつになります。ただし、これらの契約それぞれがどの程度重複しているのか、あるいは独立した新規の資金なのかは、公開されている報道内容だけでは判断できません。Nvidia株は最大3.2%下落しており、具体的な取引条件が公表されない限り、この協議がNvidiaの事業にどのような影響を与えるかを見積もる材料は限られています。なお、契約の循環的な性質という表現は、一部投資家が需要や評価額の押し上げを懸念していることを指すものであり、契約同士の重複や実際の押し上げが確認されたことを意味するものではありません。

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編集後記:5,000億ドルという数字の重複

今回の協議で挙がった5,000億ドル(約79兆2,000億円)という金額は、NvidiaがSK Groupとの取引で既に表明していた総額と同じ規模です。両者が完全に別枠の資金なのか、一部が重なった表現なのかは、現時点の報道からは切り分けられません。Nvidiaを巡る契約の規模感を追う上で、この数字がどこまで新規性を持つのかは、今後の発表内容を見てから判断する材料になりそうです。Nvidia株は最大3.2%下落しています。