今日のニュース

  • DeepSeekが主力AIの利用料75%値下げを恒久化しました。
  • WixがAI競争激化を理由に約1000人の従業員を削減します。
  • Anthropicが調達を完了し評価額約9650億ドルに達しました。
  • Metaのデジタル広告売上が2026年にGoogleを抜く見通しです。
  • Merck等がAI導入の成果としてデータ基盤整備の重要性を語りました。
  • FigmaのAIがGitHubと連携しコードの直接生成が可能になりました。
  • マネーツリーがChatGPT上で口座残高を確認できるサービスを開始しました。
  • Miroが過去のSQLログを使いAIの不正確な回答を防ぐ手法を公開しました。
  • NvidiaがAIインフラ強化のため台湾へ年間1500億ドルを投資します。
  • 無断利用されるAIを禁止せず安全に活用させる管理手順が公開されました。

ピックアップ: Wixの1000人削減とDeepSeek値下げ。浮いたコストをデータ基盤に再配分したMerckの勝ち筋

Web制作SaaS大手のWixが従業員削減を発表した。 全従業員の約20%にあたる約1000人規模となる。 同社CEOはイスラエル通貨高とAI競争激化を要因に挙げた。 株価は2025年初来で50%以上下落している。

タイミングが興味深い。 同じ週に中国DeepSeekが値下げを発表した。 主力モデルの利用料を75%引き下げて恒久化する。 人員を削る企業とAIの調達コストを下げる動きが重なった。

3年で80から90%下落したAPI単価

法人向けLLMのAPI単価が下がっている。 2023年からの3年間で80から90%の下落だ。 DeepSeek V3は出力100万トークンで約1.1ドルに設定された。 同等性能とされるOpenAIのモデルと比べると、20から50倍安い水準になる。

この低価格を支えるのが二つのアーキテクチャだ。 MoEとMLAと呼ばれる技術を活用している。 総パラメータ671Bの巨大なモデルでありながら、1トークン処理時に動かすのは約37Bに絞り込む。 メモリ消費を抑えて推論の効率を高めた結果、学習コストも競合の10分の1以下——金額にして約560万ドルとされている。

ただし数値を見る際に一つ留意点がある。 法人向けLLMのAPI支出総額は増加傾向にあり、2024年末の35億ドルから2025年半ばには84億ドルへ倍増する予測だ。 単価が下がっても利用量が増えれば支出も増える。 何に使うかを明確に決めた企業だけが、コスト削減の恩恵を受け取れる。

OpenAIのシェアが低下した事実

OpenAIの市場シェアはかつて約50%を占めていた。 現在では約25%まで低下している。 代わってAnthropicが約32から40%で首位に立ち、その後をGoogleが追いかける構図だ。

ただ、低価格モデルへの全面的な移行はコスト面で魅力的な一方、単一のモデルへ業務を集中させるのはリスクを伴う。 セキュリティやコンプライアンスの観点から、用途や機密性に合わせてベンダー依存のリスクを整理し、複数モデルへ分散させる判断も選択肢に入れておきたい。

OpenAIは小型から高性能帯までの多層化で対抗している。 Anthropicもプロンプトキャッシュやバッチ割引などを組み合わせて実質のコストを下げた。

Merckが証明したデータ基盤の価値

MerckのAI導入事例でよく語られるキーワードがある。 「配管が先だった」という言葉だ。 薬効探索の時間短縮という成果を出したMerckは、AIエージェント導入前にデータ基盤の整備に注力した。

今回のWixの動きも、単なるコスト削減のニュースとして読むと次の一手が見えない。 削減された人的コストや浮いた予算の行き先——自社固有のデータ資産の整備が有力な選択肢として浮かぶ。

Miroが過去のSQLログを活用した事例も紹介している。 AIの不正確な回答を防ぐ実務的な手法だ。

社内に今あるデータ資産を見渡してみてほしい。 整理されないまま眠っているものは何か。 再配分したリソースで着手する価値があるかもしれない。

各ニュース詳細

Anthropicが650億ドルを調達し評価額約9650億ドルに到達

Anthropicが650億ドルの資金調達ラウンドを完了しました。 IPOを控えた同社の企業評価額は約9650億ドルに達しています。 OpenAIとの競争に向けた資金力を確保しました。 出典: TechCrunch

MetaのデジタルAI広告がGoogleを抜き2026年に世界首位へ

Metaのデジタル広告事業が好調を維持しています。 2026年末までにGoogleを抜く見通しが示されました。 AIを活用した自動化ツールによる高い精度が奏功しました。 新しい広告枠の開拓も成長を後押ししています。 出典: TNW

FigmaのAIがGitHubと双方向連携しデザインから本番コードを生成

FigmaのAI機能がGitHubと連携しました。 デザインから本番用コードを自動生成できます。 作成したUIがエンジニアの開発環境へ直接反映されます。 フロントエンド開発のワークフローが変わる転換点です。 出典: VentureBeat

マネーツリーとMUFGがChatGPT上で銀行口座残高を確認できる新サービスを開始

マネーツリーとMUFGが提携を発表しました。 ChatGPT上で銀行の口座残高を確認できます。 ユーザーは自然な会話を通じて金融データへアクセスします。 金融サービスが日常のチャットへ統合される事例です。 出典: ITmedia NEWS

MiroがSQLクエリログをAIに学習させ不正確な回答を防止

MiroはAIに直接データベースを参照させるのをやめました。 代わりに過去のSQLクエリログを学習させています。 この手法によりAIの不正確な回答を抑制しました。 既存のデータ資産を再利用する実務上の参考事例です。 出典: VentureBeat

Nvidiaが台湾のAIインフラへ年間1500億ドルの投資計画を発表

Nvidiaは台湾をAI産業の中心地とする計画です。 年間1500億ドルの投資計画を発表しました。 米国内製造回帰を求める方針とは異なる方向性です。 物理的な計算資源の安定供給を確保する狙いがあります。 出典: Ars Technica

シャドーAIを禁止せず安全に活用する5つの管理手順が公開

従業員が無断利用するAIからの情報漏洩を防ぐ手法です。 単純な利用禁止ではなく可視化してガバナンスを効かせます。 生産性を維持しながらセキュリティを保つ対策が示されました。 出典: The Hacker News


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